2025/04/29
YouTubeやAIに頼る前に知っておきたい、トレーニングの落とし穴

情報は溢れているけど…本当に正しいのはどれ?
最近では、何かやりたいことがあったら、まずYouTubeで検索するのが当たり前の時代になりました。体幹トレーニングにしても、検索すれば無数の動画が出てきます。便利な反面、「正しい情報はどれなのか?」という疑問がつきまといます。
これはトレーニングに限った話ではありません。たとえば農業、介護、株式投資…どの分野も同じ。情報が溢れているからこそ、本当に自分にとって正しいものを見極める力が求められます。
痛みを感じたとき、検索しても「正解」は見つからない?
たとえば「肩の痛み」と検索すれば、山ほどの動画や記事が出てきます。でも、それが自分にとってベストな治療法・トレーニングかどうかは別問題。むしろ、合わない情報を鵜呑みにして症状を悪化させるケースも少なくありません。
おそらく、ネット上の情報のうち、本当に役に立つのは1~2割程度ではないでしょうか。その情報を「正しい」と判断できるかどうかは、やはり知識があるかどうかにかかっています。
情報の選び方が“喋り方”で決まる!?
特に学生など、まだ知識の浅い段階だと、「この人の喋り方が一番しっくりきたから」「なんとなく伝わりやすかったから」という理由で動画を選びがちです。でも、喋り方と内容の正確さは無関係。気づかないうちに間違った方法でトレーニングして、逆に体を痛めてしまう可能性もあります。
知識がある人にはわかる、情報の“正誤”
私たちのように日々トレーニングに関わっている人間なら、動画を見ただけで「あ、これは違うな」「ここは間違ってる」とすぐに気づきます。これは他の職業でも同じです。たとえば水道工事をしている人なら、YouTubeの修理動画を見て、正しいか間違ってるかすぐに判断できますよね。
つまり、知識がある人にとってはYouTubeも便利な道具ですが、そうでない人にとっては判断が難しいということです。
AIの時代でも「合っているか」はわからない
最近ではAIがトレーニングメニューを組んでくれるようなサービスも増えています。たとえば「股関節を強くしたい」と入力すれば、それに合わせたプログラムが出てくる。でも、その内容が本当に自分に合っているか、運動のレベルが適切かを判断する材料は、やはり本人にはないんですよね。
いきなりキツいことをすると、体を壊してしまう可能性も。強度の高いトレーニングは確かに効果的ですが、「無理」と「無茶」を見極められるのは、専門家だけです。
無理は続かない、無茶は壊す。だからこそ、専門家と一緒に
運動は継続してこそ意味があります。そして、無理なく、無茶なく、少しずつ身体を強くしていくのが本来の姿。YouTubeやAIはあくまで「手段」であり、「正解」ではありません。
自分の体ときちんと向き合いたいなら、ぜひ一度、専門家に相談してみてください。無茶のない、無理のない、自分に合ったトレーニングを継続することが、結果として一番の近道になるはずです。
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