2025/06/03
高校1年生、部活スタート1ヶ月目の落とし穴──焦りは禁物、体づくりが最優先!

1ヶ月経って、身体に異変はないですか?
高校生活がスタートして1ヶ月。新しい環境に少しずつ慣れてきた頃、部活動でも本格的な練習が始まり、体への負担が大きくなってくる時期です。特に運動部では、無理をすればすぐに怪我につながりかねません。
この時期、実はとても重要なのが「実践よりも体づくり」。成長期を終えたばかりの高校1年生が、いきなり激しい練習を始めることには、慎重にならざるを得ない理由があります。
ラグビー部のように「焦らず鍛える」が正解
代表的なのがラグビー部。ラグビーは接触の多いスポーツで、まだ体ができていない1年生が実践練習に参加するのは非常に危険です。そのため、どんなに中学時代に活躍していた選手であっても、夏休み前までは実戦から外れ、フィジカル強化に徹するのが一般的。
これは、怪我を防ぎ、長い競技人生を守るために必要なプロセス。高校生活3年間を通して活躍するためには、最初の数ヶ月をどう過ごすかが大きく影響します。
野球部の落とし穴──「硬式」への甘い期待が肩肘を壊す
一方、野球部では1年生でもすぐに実戦投入されることがあります。中学時代にエースだった選手が高校に入ってすぐ硬式ボールをビュンビュン投げさせられると、肩や肘に大きな負担がかかります。
軟式と硬式では、ボールの質がまるで違います。硬式ボールは滑りやすく、しっかり握ろうとすると前腕から肩にかけて余計な力が入ってしまい、怪我の原因に。実際、高1の夏前に故障する選手も少なくありません。
陸上部でも油断は禁物──「受験明けの急加速」が痛みを呼ぶ
陸上部では走力を求められますが、中学の部活が終わるのは早く、受験期を経て約1年近く運動から遠ざかっている生徒もいます。そんな状態でいきなり高校の本格的な練習に入ると、足の疲労骨膜炎(シンスプリント)など、怪我が発生しやすくなります。
特に高校の陸上は大会が多く、練習も一気に強度が上がりがち。中学時代のイメージで無理をすると、せっかくのスタートダッシュが台無しになってしまいます。
成長期の差を理解しよう
中学1年生と3年生では体格に大きな差がありますが、高校では1年生と3年生の差はそれほど大きくありません。だからといって、すぐに上級生と同じように動けるわけではありません。
身体の内部、特に筋力や柔軟性、持久力といった基礎的な能力はまだまだこれから。しっかりと段階を踏んで強化していく必要があります。
無理は禁物、専門家の力を借りよう
一番大事なのは「無理をしない」こと。たとえチームのために早く役に立ちたいと思っても、1年目から突っ走るのはリスクが高すぎます。
可能であれば、学校のトレーナーや専門のトレーニング施設など、専門家のアドバイスを受けながら、今の自分に合ったメニューで体を作っていくのがベスト。焦らず、確実に、ステップを踏んでいきましょう。
おわりに:高校生活は3年間ある
1年目の夏前に怪我をしてしまえば、その後の高校生活に大きな影を落としかねません。大切なのは、今の自分の体と向き合いながら、正しいステップで成長すること。
焦らず、慌てず、自分の体を大切にしながら、3年間を有意義に過ごしていきましょう。
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