2025/12/22

70歳以上の方が冬に本当に気をつけたいことベスト3

 

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冬は体にとって想像以上に負担の大きい季節です。

特に70歳を過ぎると、ちょっとした油断が大きな事故や介護につながることも少なくありません。

今回は、岩手の冬を前提に「70歳以上の方が冬に特に気をつけたいこと」をベスト3でお伝えします。

第1位:転倒による骨折 ― 実は一番多いのは「家の中」

冬で最も注意すべきなのが転倒です。
雪が少なくなったとはいえ、氷点下になる日も多く、足元は滑りやすくなります。

転倒で怖いのは、骨折を伴うことが多い点です。

手をついて転べば手首の骨折(いわゆるコーレス骨折)、頭からいけば歯が折れたり、硬膜外血腫などの重い頭部外傷につながることもありますし、お尻から転ぶと、大腿骨骨折や背骨の圧迫骨折のリスクも高まります。

特に知っておいてほしいのは、
日本で寝たきりになる最大の原因が「転倒・骨折」だということ。

しかも転倒が一番多い場所は、実は外ではなく家の中です。

「外に出ないから安心」ではなく、室内こそ注意が必要です。

第2位:寒暖差によるヒートショック

冬にもう一つ怖いのがヒートショックです。

暖かい部屋から寒い廊下、脱衣所、浴室へ移動することで血圧が急激に変動し、脳卒中や心疾患を引き起こすことがあります。岩手県は全国的に見ても脳卒中が多い地域で、特に女性は全国上位に入るほどです。

普段から味の濃い食事で血管が弱っていると、寒さによる血管収縮が引き金になります。

予防のポイントは、

・家全体をできるだけ暖める
・外に出る前や帰宅後、玄関で数分体を慣らす
・脱衣所や浴室を冷やさない

といった小さな工夫です。

第3位:冬に進みやすい「フレール」

寒くなると外出が減りがちになります。

すると起きてくるのがフレール(虚弱)の進行です。

外に出ないことで

・人との会話が減り、認知機能が低下する
・運動量が減り、筋力が落ちる

という悪循環が起こります。

人と話すこと、身だしなみを整えること、歩くこと。

これらはすべて、健康を保つための大切な刺激です。

激しい運動は必要ありません。

散歩とコミュニケーション、これだけでも十分な予防になります。

 

おわりに

冬は「転倒」「ヒートショック」「フレール」に気をつけることが大切です。

無理をせず、でも家に閉じこもりすぎず。ちょっとした意識と工夫で、冬の安全と元気は守れます。

今年の冬も、どうか無事に、健やかに過ごしてください。

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